ホラガイから始まる

日々のあれこれをふよふよと書いてます。

火力演習に行ったはなし。

どうも。いしだたみです。

昨夜は凄い雷でしたね。あんなに鳴り止まない雷は人生初でした。格好良かったなぁ。

ああいう自然の猛威みたいなものは怖いと同時にどうしても惹かれてしまうもので、昨日もカーテンを開けながら光ったり音が鳴ったりする度に「わー!」とか「うひょー!」とか言いながらはしゃいでました。完全に子供ですね。

 

さてそんな私ですが、先日

 

平成30年度富士総合火力演習

 

というものに行ってまいりました。

これは自衛隊の演習で、富士山の麓で本物の戦車やら自衛隊員やらが実際にドンドンバンバンする所を見られる というものです。見学チケットは抽選制で 何と

 

今年の応募総数は約15万通

倍率は約28倍

当日の参加人数は約8000人

 

という非常に大規模な演習らしいです(知らなかった)。

この記事は特にレポート目的ではない為、当日の様子や細かい状況なんかは省こうと思います。しかし私的に感じた事をいくつかチラホラと。

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 ライブのようにスタンド席とアリーナ(シート)席に分かれてた。天気はほどよく曇り

 

 

その1.戦車が格好良い

約2時間程の演習の中で実に様々な装備品(兵器とは言わない)が出て来たのですが、いやー、圧倒的に戦車が格好良い!

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上が10式戦車で下が89式装甲戦闘車(通称89FV)。多分

 

戦車、と言うと大砲が付いててキャタピラで動くもの全てを総称しているように思われがちですが、実は

「戦車(戦闘車)」「自走砲」「突撃砲」「駆逐戦車」

これらは全て別物です。大砲の照準が水平か鋭角かとかで区別されます(雑)。

その中で段違いの格好良さを誇っていたのが、相手の装甲車両に対抗する為の水平な主砲を持つ戦闘車。もう音と圧が自走砲やら機関砲とは比べ物にならない!耳を塞いでないと心臓を持って行かれます。

 

他の装備品がバーン!.........ズドーン! という感じなら、

戦車はズパンッッッッッッ!!!

 

文字通り空気が揺れるので当然身体も揺れます。距離にもよりますが、主砲が光った瞬間には弾着しているイメージ。大砲と言うより銃をハチャメチャに大きくした感じですかね。あー語彙力。ちなみにこの日の的は最も近いもので約600m、最も遠いもので約3000mだったそうな。戦車は1000〜2000m程を狙います。

 

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ちなみにこれは「自走砲」。砲身が長くやや角度が付いている

 

その2.衝撃波は見える

はい、見えました衝撃波。砂塵とか煙とかではなく、あれは紛う事なき衝撃波でしたね。だって漫画みたいにブワッ!ってなったもん。

戦犯は対地雷原処理班が投射した処理用ロケット弾。まあつまりは遠距離から地雷を処理する為のロケット弾です。写真が無いのが口惜しい限りですが、どうやら当日の火薬量だか搭載弾数だかは実地より少なかったらしいです。あれで控えめとか実地怖い

 

その3.紛れもない戦場の空気

今回の演習中 「あ、怖いな」と背筋が寒くなった時がありました。それが

対人障害が使用された瞬間簡易トイレの中で音だけを聞いていた瞬間でした。

 

前述した戦車やロケット弾などは基本的に対戦車であったり対地雷原であったりと、対人ではありません。しかし指向性散弾という装備品は違います。これは主に陣地の前などに設置して通りかかった敵をレーダーで感知、即座に散弾を発射するという明確な対人障害です(あくまで兵器とは言わない)。演習では人に見立てた風船が的として使用されていましたが、複数個の風船が文字通り一瞬で消えました。ズババババン!くらいの物を想像していた私にとって、これは結構な衝撃でした。周りの観客も同じような事を感じたのか、「おおー!」という歓声は上がったものの その場には何とも言えない重さが立ち込めていました。

 

また、演習は主要装備品の紹介をする前段演習と 模擬実践形式の後段演習とに分かれています。その後段演習の際 私は少し抜けてお手洗いに行きました。狭い個室トイレの中で、聞こえて来るのは幾台ものヘリコプターの音と緊迫した本部からの号令。そして銃声 移動する車両の駆動音 爆発音。何のひねりも浮かばない程、素直に怖かったです。これまではどんなに強力な装備品であってもどんな轟音であっても目の前にあり、これから何が起きるのかどんな状態なのか全てが説明され分かっていました。「車両上部の旗が緑の時は安全、赤の時は砲撃準備だから耳を塞げ」。そんな丁寧な配慮までありました。しかしこの個室の中は違います。今戦場はどんな状況で何が配備されどのくらいの距離でどんな戦闘が行われているのか全く分かりません。全てが入り混じった”戦場の音”が響く中で、自分の無力さを痛感しました。いや、そんな言葉も今だから言えますが、「怖い」当時は本当にただただそれだけでした。

 

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16式機動戦闘車(通称MCV:下)のようにキャタピラを持たない車両もある

 

 

さーてここまで長々と書いてきましたが、結論としては行って良かったです!

この言葉が適切かは分かりませんが非常に”楽しい”経験でした!

戦争の怖さや悲惨さは重々承知していますが、やはりこうした装備品にはロマンがありますね。全ての強さは少なからず美しさに繋がると思っているので、そうした美しさを肌で感じられた事は素直に良かったなぁと思います。

富士総合火力演習は毎年行われているので、興味を持たれた方は来年の抽選を狙ってみてはいかがでしょうか。29歳以下は青少年シートという特別枠があります。きっと一般枠よりは少し当たりやすい筈(今年の私もこれでした)。

 

よーしHoIかWoTでもやりながらあんかけうどんを食べるぞー。